samune

生理とは簡単に

女性のからだは、初潮から閉経までの間、妊娠のための準備が毎月、繰り返されています。そして毎月、妊娠に備えて厚くなった子宮の内膜、つまり受精卵のための特製ベッドが、妊娠が成立しなかったために必要なくなり、はがれ落ちるのが月経(生理)です。

生理とは詳しく

生理とは

女性は生まれたときに、卵巣には赤ちゃんをつくるのに必要な「卵胞のもと」(原子卵胞)約200万個あります。思春期になると、女性ホルモンのはたらきにより一定のサイクルで、赤ちゃんをつくるのに必要な成熟した「卵胞」が、1つずつ排出されるようになります。これが「排卵」です。

排卵がおこると、赤ちゃんを育てる部屋にあたる「子宮」の内側にある「子宮内膜」が1cmほどまでフカフカに膨み、受精卵を受け止める準備を始めます。妊娠がおこらない場合、この内膜はこわされ、血液といっしょにはがれ落ちます。これが「生理」です。

つまり「きちんと生理があること」は、カラダが赤ちゃんできたてのベッドでお迎えする準備ができている状態です。赤ちゃんのベッドとして柔らかく凝固していた内膜を外に排出するには、流れやすい液体にする必要があります。そのため、血液のかたまりを溶かす酵素が分泌されるのです

しかし、子宮内膜が厚く出血量が多いときは、その酵素が足りず、内膜の一部が凝固したまま排出されます。これが月経困難症の原因の1つです。

はがれた層の下には、新たな組織をつくりだす層(基底層)があり、次の月になると新たな内膜が厚くなります。毎月繰り返される「生理」の仕組みです。

生理周期

syuuki

生理痛について

なぜおこる?

月経の少し前から月経前半にかけて、子宮内膜の中ではプロスタグランジンという物質ができます。これが子宮の収縮を促し、はがれ落ちた子宮内膜を体外に押し出す役目をするのですが、このとき、子宮の収縮が強くなると、生理痛の症状として、下腹部が痛くなったり、腰がだるくなったりします。ただこれだけなら、そう深刻になるほどの強い痛みはないものです

主な症状

生理(月経)が始まって2~3日目の量が増えるころのギューッと押されるような腹痛、肩こり、むくみ、吐き気、イライラ、のぼせ、眠気などに悩まされる場合も。また、骨盤内のうっ血によって下半身の血流が悪くなり腰痛を招いたり、自律神経の乱れから頭痛がおこったりするなど、腹痛以外の痛みもおきることがあります。
原因は、経血を押し出すときの子宮の収縮、ホルモンバランスのくずれによる骨盤内のうっ血、全身の血行の悪化、ストレスなどだと言われています。

動けない程痛むのは病気?

下半身の冷えも骨盤内の血行を悪くし、生理痛をひどくします。 長時間のデスクワーク、ガードルやジーンズでのからだの締め付けも血行不良につながり、最終的には生理痛につながります。
とはいえ生理は女性にとって大切なもの。無理なダイエットでからだが冷えやすくなると生理不順になったり、からだを守るために脳がホルモン分泌をストップさせて無月経になるケースもあるので、生理痛以上に注意が必要です。
また、女性のからだは非常にデリケートで、ストレスを受けてしまうと、生理痛がひどくなったり、月経不順になりやすく、10代後半~20代前半くらいの若い年代は、ストレスが月経に影響を及ぼすケースが高いとされています。

毎月の事とスルーしないで!

生理が来るたびに痛みが酷くなっている場合や、生理の量(経血量)が普段より多い場合などは病気の危険性があるので要注意です。 不安に思ったのなら産婦人科へ。

対処法

鎮痛剤を飲む

食後に鎮痛剤を服用する。

お腹や腰を温める

湯たんぽなどでお腹や腰を温める。

湯船に浸かる

湯船にゆっくり浸かる。
身体を温める効果があり、ストレスの軽減の効果が効果も期待できます。

ピルを服用する

産婦人科に行くと処方してくれるピルを服用する。
ピルには子宮の動きを抑制してくれる効果があるので生理による辛い事のほとんどを軽減してくれます。
ですが、人によっては強い副作用が出てしまうので医師の方とよく相談しましょう。

生理前症候群(PMS)

生理が始まる前というのは、女性ホルモンの影響で、カラダもココロも不安定になる時期です。
生理前症候群(PMS)により、乳房が張る・痛む、乳首が敏感になる、頭痛、肩こり、腰痛、下痢、ニキビ、肌あれなどの不快な症状がおこる人も。そのほかにも、イライラ、憂うつ感、不眠、むくみ、眠気、過食、などの症状がおこりやすくなります。
これを生理前症候群(PMS)と言います。

対処法

事前準備

バランスの良い食事
アルコール・塩分・カフェインの摂取を控える
軽い有酸素運動をする
禁煙に努める
月経周期を把握する

それでも痛みが出てしまった場合には

PMS治療薬を服用する

症状によって服用する薬を選ぶ

通院する

痛み、むくみ、頭痛などの身体の症状が強い場合は産婦人科
憂うつ感、イライラ、不眠などの精神症状が強い場合は精神科、または心療内科へ

まとめ

症状は人それぞれ

生理の症状も、PMSの症状も人それぞれです。とても症状の重たい人から全く無い人、重たい人でも出る症状も人それぞれです。
自分が周期や症状に対して理解があるのはもちろん、周りの方、世間の方の理解が何よりも大切だと思います。
このサイトをみてよりたくさんの人が生理について理解し、助け合えるようになれれば良いなと思います。